スポーツクライミングとは?東京五輪が始まる前に知っておこう!

2020年の7月から始まる東京五輪!

スポーツが好きな人もそうでない人もオリンピックは楽しみだったりして、

その大会が日本で行われるとなると尚更わくわくしますよね。

その記念すべき2020年の大会からスポーツクライミングが競技種目に加わり、

青海アーバンスポーツ会場で開催されるそうです。

あれ?「スポーツクライミング?ボルダリングじゃないの?」なんて思った人いませんか?

我が国、日本で開催されるオリンピックから行われる公式種目、

スポーツクライミングについてルールなども含めて学びましょう!

 


【スポーツクライミングって何のこと?】


 

 

スポーツクライミングは、

「ボルダリング」

「リードクライミング」

「スピードクライミング」

の3種類のクライミングから構成されています。

オリンピックでは、この3種類を1人の選手が全て挑戦し、

総合成績で男子女子それぞれに順位がつきます。

大会期間は4日間で、

1日目:スピードの予選(男子20名 女子20名) 

2日目:ボルダリングの予選(男子20名 女子20名)

3日目:リードの予選(男子20名 女子20名)

4日目:決勝(男子6名 女子6名)

*競技順は、スピード→ボルダリング→リード

となっています。

 

各国参加選手の最大人数は男子2名、女子2名ずつとなっています。

2017年、スポーツクライミングで日本は男子が1位と3位を取りました。

女子も6位と8位と好成績です。

また、男子も女子も共にボルダリングが強く、2014年、2015年、2016年と3年連続で

世界ランキング1位を取っています。

特に、男子は上位10名中、5人が日本人選手です。

リードでも、2017年の世界ランキングでは3位につけていて、

2020年の東京オリンピックでのメダルが期待されています。

 


【ボルダリング】


 

1)ボルダリングとは?

 

まずはボルダリングについて学びましょう。

ボルダリングとは3〜5m程度の岩や人工壁を登るスポーツです。

クライミングの中にはロープやハーネスなどのツールを使うのもありますが、

ボルダリングの場合は道具なしで登ります。

必要なのは自分とボルダリングシューズのみで、

ロープの結び方など学ぶことがないので、手軽に始められます。

両手ともホールドと呼ばれる突起物を握ってスタートし、

ゴールを目指して決められたコースを全身の筋肉を使って登っていきます。

最後のホールドに両手で3秒タッチしてフィニッシュです。

 

2)ボルダリングの一般的な競技ルール

 

予選、準決勝、決勝の3ラウンド 勝ち抜いたファイナリスト6名が決勝に挑みます。

 

【予選・準決勝】

 

予選と準決勝は各課題5分間、決勝は各コース4分間で競技が行われます。

準決勝には20名(予選が2グループ に分かれた場合は10名ずつ)、決勝には6名進出できます。

予選と準決勝はベルトコンベア方式という形式で 行われることが一般的であり、

各選手は「5分間の競技」と「5分間の休憩」を交互に繰り返し、

予選では5課題、準決勝では4課題の競技を行います。

選手は5分間の競技時間でオブザベーション(課題の下見)も行う必要があり、

他の選手のトライを見ることができません。

また5分間で登り切る必要があるので、

競技時間終了時点で課題の途中にいた場合はトライを 止めなければなりません。

 

 

【決勝】

 

決勝はワールドカップ決勝方式という形式で行われることが一般的です。

4つの課題が用意され、

1課題に対して全ての選手が「4分間の競技」を終えた時点で皆で次の課題に移ります。

他の選手のトライを見ることはできませんが、

進出選手皆で予め各課題2分間のオブザベーションを行うことができます。

 

 

3)オブザベーションとアイソレーション

 

ボルダリングの一般的な競技ルールで出てきた

「アイソレーション」と「オブザベーション」という言葉。

もう少し詳しく説明いたしましょう。

スポーツクライミングやボルダリングの大会では、

競技の前に、選手は競技を行う壁が見えない部屋で待機します。

これは、登る前に課題を見たり、見た人から情報を得たりせず、

選手全員が同じ条件で戦うためのルールです。

課題を見ている間にムーブを確認できるので、後に登る選手が有利になってしまいますよね。

そうならないためのルールです。

コンペや大会では、各選手の競技時間が始まって、初めて与えられた課題を見ることができます。

 

次にオブザベーションです。

試合開始後、選手は実際に登る課題を見て、どのように登って行こうかと頭の中で考えます。

これがオブザベーションです。

クライミングではとても重要なことで、ゆっくりと時間をかけたいところですが、

競技時間が5分と制限されており、その中でオブザベーションをして実際に登らなくてはいけません。

瞬時に登り方やムーブを決める力も試されるのです。

いっぽう決勝では、競技開始の直前に、

全員で一斉にすべての課題について2分間ずつのオブザベーションを行います。

 

4)オリンピックでのボルダリングのルールとポイントは?

 

オリンピックでは高さ5メートル以下の人工壁に設定されたいくつかのコースを、

制限時間内にいくつ登ることができたかを競います。

各コース、制限時間内であれば、何度でもトライできます。

ボルダリングは設定されたコースの難易度や強度、不安定度が3種目の中で最も高い種目であり、

いかに正しい動きを見出せるかが勝負の鍵になることから、

「身体を使ったチェス」とも呼ばれています。

そのため、選手はよりダイナミックな動きや、より繊細な動きを身に付け、

さらに設定されたコースの攻略方法を見出す「洞察力」が要求されます。

 

5)ボルダリングの得点方法

 

順位は「完登した課題の数」で決まりますが、同数の場合は「完登に要したトライ数」の少ない選手が優先さ れます。つまり2回目で登れたよりも、1回目で完登したほうが価値があるということです。

また、各コースにはボーナスと呼ばれるホールドが設定されていて、そこを通過した場合に認定されます。「完登コース数」「完登に要した トライ数」が同じ場合は「ボーナス獲得数」「ボーナス獲得に要したトライ数」の順番で順位が決定されま す。

それでも、順位が同じであった場合は、準決勝など前のラウンドの成績(カウントバック)が適用されます。

 


【リードクライミング】


 

【出典先:http://www.ifsc-climbing.org/】

 

 

1)リードクライミングとは?

 

リードクライミングは、基本的にはクライマー(登る人)と

ビレイヤー(地面でロープの調整をする人)の二人一組で行います。

クライマーは自分自身に結んだロープを課題の途中にある確保支点(カラビナが主)に

引っかけながら山や岩、人工壁などを登ります。

ビレイヤーはクライマーが登る度にロープを出し、

クライマーが落ちたらロープを引き落下を止めます。

ボルダリングでは、ロープやハーネス、クイックドローといった道具を使わないので、

ボルダリングとは違いますよね。

では、どのようにしたらゴールかと言うと、

壁の一番上にあるカラビナにロープを通したら完登(ゴール)になります。

同じホールドまで到達した選手が複数いた場合、

そこに到達するまでの時間が最も短い選手がその中で1番になります。

リードクライミングの場合、クライマーはただ登るだけではなく、

ロープをクリップ(カラビナなどに引っかけること)しなくてはならないので、

落下するかもしれないというプレッシャーが加わります。

クライミング技術とロープワークの技術が必要になりますが、

通常では登る事の出来ない高さまで登る達成感は抜群です。

 

2)リードクライミングの一般的な競技ルール

 

予選、準決勝、決勝の3ラウンドを経て勝者が決定します。

 

【予選】

 

予選では2本のルートにそれぞれ1回のみトライできます。

予選は1本のルートにつき制限時間は6分間。

トライをする前の選手は、基本的に他の選手のトライを見ることはできませんが、

予選では予め実際に、もしくはビデオでデモンストレーションを 見ることができます。

 

【準決勝・決勝】

 

準決勝と決勝では、それぞれ1本のルートを1回のみトライで きます。

準決勝と決勝の制限時間はそれぞれ8分間。

競技の前に は、進出選手皆で予め6分間のオブザベーション(コースの確認)をすることができます。

準決勝には26名(予選が2グルー プに分かれた場合は13名ずつ)、

決勝には8名進出できるというのが一般的です。

 

3)オリンピックでのリードクライミングのルールとポイントは?

 

オリンピックでのリードクライミングは、

ロープで安全が確保された選手が12メートルを超える高さの壁に設定されたコースを登り、

制限時間内での到達高度を競います。落下すると競技終了です。

リードは最も長い距離を登る種目であるため「持久力」が勝敗を分ける重要な要素となります。

最初から最後まで全力で登り続けられる距離ではないため、

最小限の力でコースを攻略し自身の高度を上げていく「技術力」や、コース途中での「回復力」、

長い距離の中で自身の動きをいかにコントロールしていくかといった「戦略性」も問われます。

 

4)リードクライミングの得点方法

 

順位は、各選手の獲得高度(どの高さまで登ることができたか)で決まり、

墜落・時間切れ・反則をした時点での高度が獲得高度となります。

ルートには、下から順番にホールドに番号がふられており、

何番目まで到達できたかの数字がスコアとなります。

もし、獲得高度の同じ選手がいた場合には

カウントバック(前ラウンドでの順位が高い選手を優先する仕組 み)が適用され、

それでも同順位の場合は獲得高度までのタイムが短い選手が上位となります。

 


【スピードクライミング】


 

 

【出典先:http://www.ifsc-climbing.org/】

 

 

1)スピードクライミングとは?

 

スピードクライミングは、高さ15メートルの壁の課題をどれだけ速く登るかを競う種目です。

選手たちは、ゴール地点からつり下げられたテープを、ハーネスを介して身体につけて登ります。

壁には同一の2本のルートがセットされており、二人のクライマーが隣り合わせで登り、

勝ち抜き形式で速さを競います。

オリンピックにおける、スポーツクライミングの3種目のうち、

私たち日本人が一番縁がなかったのがこのスピードクライミングと言えるでしょう。

日本は、ボルダリングとリードに関しては世界チャンピオンを複数回輩出している

クライミング強豪国であるにも関わらず、

スピード競技についてはワールドカップへの出場経験もほとんどありません。

実際、練習するための壁もない、というのが日本のこれまでの状況でした。

これは、クライミングの本質である「難しさ」を追及しようとするボルダリングやリード種目に対し、

「トップロープの安全管理のもとで登攀に要した時間を競う」

といった異質の競技に興味を持たなかったから、と言えるかもしれません。

 

2)スピードクライミングの一般的な競技ルール

 

一般的には予選と決勝トーナメントで行われ、

予選では同一コースが配置された2つの壁でそれぞれ1トライずつの計2トラ イ、

決勝トーナメントではどちらかの壁で1トライのみ行うこ とができます。

予選は2トライのうち早い方のタイムを使用することができ、

基本的には予選参加者の上位16名が決勝トーナメ ントに進出します。

決勝トーナメントは、順位の高い選手と低い選手が1回戦で当た るように組まれ

(1位と16位、2位と15位、等)タイムの早い選手が勝ち上がります。

タイムが同じ場合はカウントバックが 適用されますが、

準決勝(残り4人)と決勝(残り2人)のラウンドで同じタイムの場合は、もう一度競技を行います。

 

3)オリンピックでのスピードクライミングのルールとポイントは?

 

スピードは高さ15メートルの壁に設定され、

予めホールドの配置が周知された同一条件のルートを駆け登るタイムを、

コンマ数秒まで競い合うスプリント種目です。

トップレベルの選手は15メートルの壁を男子は5秒台、女子は7秒台で駆け登ります。

スピードは、より速く登れるための「瞬発力」をいかに発揮できるかが重要な要素です。

2人のクライマーが隣り合わせで登り勝ち抜き方式で競うため、

どれだけ自分の登りに集中できるかという「精神力」も重要になります。

 


【まとめ】


 

東京五輪から新たに加わった「スポーツクライミング」。

選手達はボルダリング、リード、スピードと3種目に挑み、得点やタイムを競います。

日本は、男子も女子もボルダリングとリードはかなり強いので、

この五輪新競技の記念すべき第1回目の金メダルを我が国日本で、

日本人選手達が獲得することができるかも知れません。ぜひ皆で応援しましょう!